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2019-01-17

旬を過ぎても生きていかなきゃいけない私たちへ『初めて恋をした日に読む話』持田あき|少女マンガ

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初めて恋をした日に読む話 
持田あき

 

持田あき先生のことは、デビューから見てきた。失礼を承知でぶっちゃけると、最初は「槙ようこの妹」くらいの認識だった。持田あき作品は、当時小学生(中学生だったかなぁ)くらいだった私にとって「なんか難しい」という印象で、正直あまり心に残っていない。当時から「ストーリーがすごい」と言われていたが、そのときは分からなかった。

 

でも、大人になって読んだ持田あき作品。その素晴らしさに震えたし、『スイートソロウ』は何度も何度も読み返している。しっとりと心に沁み込む世界観。なにもかも美しい。持田あきは本当に素晴らしいマンガ家なんだ。

 

『初めて恋をした日に読む話』あらすじ

春見順子、31歳。親の期待に添い、中学高校では成績トップだった彼女だが、大学受験に失敗してからは自信を失い就職活動もパッとせず、今に至るまでぼんやり生きてきた。そんな順子が出会ったのは厳しい父親にろくでなしの烙印を押された不良の高校生。
彼との出会いは順子をどう変えていくのか?

 

まずは、これを言わなくては。
『初めて恋をした日に読む話』ドラマ化おめでとうございます! 

 

ずんこ先生役が深田恭子だと聞いたとき正直「すっごい可愛いけど、ちょっと違くない? 」って思ってしまった。けど! 初回の放送をみて「これはこれであり……! なんて癒やされるドラマなんだ~! ってかお部屋がすごくいい感じだし、とろろも可愛いっ」って、癒やされっぱなし。癒やしが沁みる火曜日10時にぴったりのドラマだと思う。

 

当たり前だけどドラマにはドラマの良さがあり、原作には原作の良さがある。ドラマで映し出される『初めて恋をした日に読む話』の世界は、原作をそっくりそのまま……というよりは、より現実的にかつ原作の世界観・美しさを損なわないままに再現しているなと思った。

 

持田あき先生の作品は、とにかく世界が美しくて、なぜかどこか切ない。でも時々くすっと笑える。『りぼん』を卒業して、女の子はやがて大人の女になる。マンガを読まなくなる人もいる。でも、マンガを読むことをやめない大人もいる。持田あき先生の近年の作品は、そんな大人にハマ。どうしようもなく、なぜか理由もなく泣きたくなる夜に読み返したくなる。『女の子』と『大人の女』の狭間。言葉に表せない切なさ、焦り、その中にある美しいものを描いているのが、持田あきの作品だと思う。

 

『初めて恋をした日に読む話』の主人公は31歳。独身。実家暮らし。1巻は、アラサー独身女性の心にグサグサ刺さる。でも、そこにあるのはキラキラした希望と、忘れちゃいけないときめきがいっぱい詰まってた。

 

「旬を過ぎたって生きていかなきゃいけない」無敵の時代は終わり、私たちは大人になった。もう一度何を頑張ろう?

 

何も諦めたくないすべての大人に。今も『キラキラ』を求めるすべての大人に届いてほしい作品。

 

初めて恋をした日に読む話 1 (マーガレットコミックス)

 

他の持田あき作品についても、近いうちにまたブログに書こうと思う。

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