何を隠そう、私は綾瀬はるかの大大大大大ファン。たぶん、私が男だったら手がつけられないタイプの大変なオタクになっていたんじゃないかと思うほど綾瀬はるかが大好き。
ということで、公開に先駆けて『今夜、ロマンス劇場で』の試写会に行ってきました……!
注目すべきは、『色』
綾瀬はるか演じる美雪は、モノクロ映画のヒロイン。
雷が落ちて摩訶不思議なことが起こるのは、もはやストーリーの王道。美雪と坂口健太郎演じる健司も、奇跡のはじまりを予感させるかのように、雷の夜に出会う。
雷の鳴る夜、スクリーンから飛び出してくる、白黒のお姫様。
色のないモノクロ映画の世界から飛び出してきた美雪は、現実世界の『色』に惹かれる。この映画は、とにかく『色』が美しかった。
私たちにとっては当たり前みたいな『色』が、美雪にとっては特別なもので。劇中、すべての『色』が実に鮮やか。色はこんなにもきれいなんだと、改めて感じさせられた。
景色、小道具、そして何よりも、美雪の衣装。綾瀬はるかは昔から可愛かったけど、年を重ねてもここまで可愛く、ここまで美しいとは。ちょっとレトロでデコラティブな衣装を着る綾瀬はるかをみて「可愛い」と思わない人はいないはず。
雨のあとは虹が出る
ストーリーそのものは、ドラマ・映画を好んでみる人であれば正直ある程度先の展開が読めてしまう。というか、ほぼ想定通りの内容で物語はすすんでいく。
雨のあとには当たり前に虹が出るし、親身になってくれる館長、理解のある仲間、女から見ても可愛らしく映る恋のライバル、ヒーローみたいなスーパースター。イヤな人間は、ひとりも出てこない。『映画』がテーマがあるだけに、これでもかというほどの『映画』っぷりである。
言ってしまえば、安心して見ていられる。昔も一度みたような、なんとなく懐かしい、ノスタルジックを感じる『あのときもみた映画』感。映画の舞台が昭和というだけあって、私たちが知っているようで知らない“古き良き時代”も垣間見える。
待ってくれない毎日に忙殺されている人こそ、こういう映画らしい映画をみるべきなのではないだろうか。
結末に、涙する
試写会の前に、主催の人がこう言っていた。「見終わったあとは、みんな涙、涙なんですよ」、と。
わかっていた。繰り返しになってしまうけれど、展開は読める。結末も、なんとなく読める。でも、だからこそ泣ける。
きっと、愛する人とこんな風に終われたら、それって最高の幸せなんじゃないだろうか。
「君のいちばんほしいものをあげるよ」健司がくれた、美雪へのプレゼント。感動で鳥肌が立った。何度も観返したい映画のひとつになった。
公開されたら、もう一度劇場で見たい。